そして、ライブハウスの中へ
とうとう、番号が呼ばれて、ドキドキしながらドアの中へ。
受付カウンターにはお姉さんがいて、チケットを見せると、「再入場する時はこのスタンプを見せてくださいね」と手の甲にスタンプを押してくれる。ドリンク代600円を払ってプラスチックの札を受け取るとさらに中へ。
中は左手にカウンターが有り、右手にはもうたくさんの人。そりゃそうだ。ニワカとプーの番号は140番代、そう、すでに140人が入っているということだ。
その右手の奥にステージがある。
それだけを、さっと確認して、カウンターで荷物を入れるビニール袋を500円払って受け取った。
おねいさんが「今日はチケット完売です!中がものすごく暑くなりますから、コートは脱いで預けてくださ~い!ヒートテックも脱いでぇぇくださ~い!」と叫んでいる。
コートだけでいいよ~と言うプーから、ついついお母さん根性で「お姉さんが暑くなるって言ってるでしょ!」とセーターも剥ぎとって、2人分袋に突っ込んで、カウンターのお兄さんに渡して預かりの番号を受け取る。
荷物オッケー。
プーがカウンターでドリンク札をコーラと交換してもらっている後ろについて行って、マネしてコーラをお願いする。プーはコーラが好きなのだが、私はそうでもない。炭酸を飲むとしゃっくりが出るのじゃ。コーラを飲みながらよくよく確認すると水と交換している人も。コーラはコップだったから飲み切らないといけないけど、水はペットボトルだったから、慌てて飲まなくてもいい。少しシマッタと思うババア。
ドリンクオッケー。
コップのコーラを一気に飲んだら、ババアはトイレへ行っておく。歳とると近くなるからね。トイレはさほど混んでいなくて、やっぱり、若い人が多いのねと感じる。
トイレオッケー。
これでひとまず、やらなくちゃいけないことはやった!と右側のステージが見える位置へ移動した。
壁際に張りついている人もいるし、前の方は既にギュウギュウ。後ろの方に立って周りをキョロキョロ。後ろの方だけどさすがライブハウス、ステージ近い。5~6メーター?
ただ、チビのババアには(154センチ)オールスタンディングは辛い。ステージに立っている人の肩から上がかろうじて、人の間から見える。
優しい息子が年老いた母に「カーチャン見える?」と気遣ってくれる。本当に優しい子に育ってくれた。涙が出そうだよ、プーだけど。
まぁ、自分も子どもに心配される歳になったってことだなぁ。
いよいよライブが始まった!
この日は『対バン』として『ガガガSP』が出演予定になっていて、最初に登場。『ガガガSP』は神戸出身のパンクロックバンドらしい。
『対バン』というのは、対決バンドとかじゃなくて、共演バンドのこと。へへへ、ちゃんと調べてみた。
そして、始まった瞬間、ザッと人並みが前へ動いた。え?え?と一瞬何が起こったのか分からずに、ビックリしてふり返るとプーも驚いている。別に押されたりしたわけじゃなくて、周りをすり抜けて行ったカンジだった。初めての感覚だった。
おかげで少し周りが動いてステージが見やすくなったが、依然として背伸びして、ボーカルとベースの肩から上が見えるくらいで、ギターとドラムは全く見えない。
それでも、ステージも会場も盛り上がっているので、ババアも一緒に盛り上がる。
楽しい!飛び跳ねて、大声出して、楽しい!振りかえるとプーも楽しそうだ。ノッテやがるぜ。
『ガガガSP』は初めて聴くバンドさんだけど繰り返しのサビの部分を一緒に歌う。すごく耳に残ったのは『線香花火』という曲。よかった。
そして、あっと言う間に40分が終わってしまった。
いよいよ打首獄門同好会
『ガガガSP』が終わって、ステージ入れ替えのために休憩だ。もちろんババアはトイレに。戻るとプーもステージ側から、カウンターの方へ出てきてひと息ついている。
ステージ側へ戻るとさっきとは周りの人がが入れ替わっている。
なんと、ババアの前には壁が4人。みんなおそらく180センチ前後。コレは・・・と思うが、さっきみたいに始まって人がまた動くかなぁと淡い期待を持つ。
始まった!が、思ったほど人は動かず、4枚壁はそのままだ。大澤会長の頭がときおり見える。Junkoさんもたまにチラッと見える。あすかちゃん全然見えない。パワポを操るスタッフさんよく見える。
まぁいい、まぁいい。今は楽しむのじゃ!よく見えなくてもめっちゃ楽しいです。
最初の曲がなんだったか思い出せない。うわぁぁぁ。やっぱり、直ぐメモっておくべきだった。曲順はバラバラですが、思い出す限り。
ライブハウスが『太陽と虎』という所で、コンセプトがmusic Zooということで『上野ZOO』をやってくれた。映し出される会長が若い。
このライブハウスの社長さんが今年亡くなられたということで、お好きだった自分つこっみクマの『シャキッとコーンの歌』を。
そして不謹慎ながらと言いつつ、線香を手向ける、線香に似たもの・・・ということで『デリシャススティック』。
うまい棒が会場で配られるということは聞いていたが、入場時に配るのかと思いきや、ビニール袋に入ったうまい棒が会場の前から回ってきた。マヂか?と思いつつも1本貰って、後ろへ回す。皆んなちゃんと1本取っては回している。皆んな常識のある普通の人だ。
『島国DNA』ではマグロが宙を舞っていた。おおっ!動画で見たヤツやん!マグロが頭上で踊っているが、人の波に流されて行ったり来たり、かろうじて1タッチして、満足。
まあ、そんなこんなで会長のMCをはさみつつ、曲が進んで行くのだが、私の直ぐ前にアベック(今時はカップル、またはカポー、男女2人組のことだね)がいて、私の前にいた女子が何事か彼氏にささやくと、場所を入れ替わった。
どうやらアベックの女子の前には髪の長い女子がいて、ヘドバンするとその髪の毛がバッシバッシと当たるのだ。それで彼氏に代わってもらったらしい。
そして再びのヘドバン。彼氏は前方女子のバッシと叩きつけられる髪の毛を避けるために、前方女子とリズムとタイミングを合わせてヘドバンだ。(いや、よけろよ)
そーしーてー、その後ろのババアは彼氏の反り返りに硬い身体が追いつかない。何度かアタックをくらいながらもヘドバンしたよ。(いや、よけろよ)
でも途中でそっと後退して、よけた。だってヘドバンしたら頭がクラクラしたもの。年寄りはムリは禁物。ぷーをふり返ると笑ってやがったぜ。でも、楽しかった!
ビックリしたのは、お客さんが会場の人の上に乗っていたこと。出演者がステージからダイブしてワーっと運ばれるんじゃなくて、お客さんがどうやって上がったのか、気づけばお客さんの上で回ってる。長男が危ないから前の方に行ってはイケナイといった意味がわかった。
楽しい時間はあっという間に過ぎて、終わって一旦引っ込んだ打首獄門同好会だが、会場からアンコールならぬ、「まーつばらっ!」コール。『まつばら』とはお亡くなりになられたライブハウスの社長さんのお名前。
コールに応えて再びステージに現れた会長が「今ね、マツバラコールしたでしょ、ガガガのコザック前田さんがね、まーつばらっ!ってコールする度に、もう死んどるっ!ってつっこむのよ。関西ww」と苦笑していた。
アンコールは『フローネル』だったっけ?よく覚えていない。恐ろしい、どんどん忘れていく。諸君、これが老化だ。
そしてその後
無事にライブも終わって、みんな帰り始める。荷物をもらいにカウンターへ行こうとすると、「荷物は外で受け取ってくださ~い」との声。
いったん、汗をかいた薄着のまま外へ出たら寒い!さむい!さ、む、い~!
ふと、Tシャツ短パン組は凍死せずに無事にお家へ帰れたのだろうか?と心配になる母心。外で荷物を受け取って大急ぎで上着を着て、物販に向かう。
この日は会場が狭いから物販は少し離れた外でやっていた。会長が物販のこたちが寒くてかわいそうとMCで言っていたが、ホンマに吹きっさらしで行われていた。
プーが『働きたくない』タオルを、ニワカは『猫の惑星』Tシャツを購入して家路に着いた。
<この度のライブでわかったこと>
1・Junkoさんには57歳の弟がいて『ガガガSP』のファンだということ。
以前ガガガSPとご一緒した時に、「弟がファンなんです!」とコザック前田さんに言ったら、「弟さんいくつ?」と聞かれたので「3つ下」と答えたそうだ。
Junkoさん曰く「嘘はついてない!」確かに。
2・東日本大震災当日、打首獄門同好会は神戸のこのライブハウスにいたのだそうです。
会長が「ガガガSPのコザック前田さんがMCで、『ライブ前に円陣組んでオーッとやるバンドは長く続かない』って言ってたけど、あの時はさすがにオーッとやりました」と。
3・プーに「トイレヤバかったね~」と同意を求められたが、なんのことやら。どうやら男子トイレにはエロいおねいさんのピンナップが貼ってあったもよう。女子トイレにそんなもん貼ってねーよ。
4・年を取ってからの筋肉痛は2〜3日遅れてやってきて、しかも当分続くということ。
5・歳をとってたって、ライブは楽しいということ。
6・ライブハウスは怖いところじゃないということ。
しかも、なんか距離が近い!大きな会場のコンサートに行ったことはあるけど、物質的な距離だけではなくて、なんだろう、一体感?すごく良かった。
ありがとう、ありがとう。
スタッフさん、ガガガSPさん、打首獄門同好会さん、ライブに来ていたみなさん、長男、長男のお嫁さん、二男、ぽーさん、おかげ様でババアは楽しい時間を過ごせました。
そして、ブログを読んでくれてありがとう 。
ではでは またね(=゚ω゚)ノ